
テレビアニメやコミックの世界だと、
私、催眠術になんかかからないんだからねっ!
と言ってた男勝りの強気なヒロインが、あっさりと催眠術にかかってしまうといったストーリー展開があったりします。
催眠術なんかヤラセでしょ! この私がかかるわけないじゃん!
と思っていたキャラがあっさりかかるという展開は、催眠術を題材としたアニメやコミックの定番ともいってもいい流れかもしれません。
実際には、催眠術は、催眠術に興味を持っていたり、かかりたいと思っていたり、自分は催眠術にかかりやすいと思い込んでいたりすると、よりかかりやすいという傾向があります。
さらに催眠術や不思議なことに興味をもってるオカルト好きの子や、妄想癖が激しい人もかかりやすい印象があると思います。
これと対局的な位置にいるようなイメージの人たちの代表例が、非科学的なことを信じないと豪語している理系女子です。
しかし当然のことながら、非科学的なことを信じない主義だからとか、理系女子だからといって、催眠術にかかりにくいとは言えません。
催眠術にかかりやすいか、かかりにくいかは、その人の体質や、性格、脳の働き、置かれている環境、成長の過程での経験などといった要素のほうが大きいのでしょう。
従姉に言わせると、
催眠術なんか、どうせヤラセでしょ?
非科学的なことを信じない私は、絶対にかかるわけないわ!
という人を催眠術にかけるとっておきのテクというのがあるらしいのです。
昔の話ですが、実際、私はそのカラクリを見てしまいましたので、その時のお話をします。
それは昔、従姉の友人が
ちょっとこの子が催眠術を目の前で見てみたいらしいのよ
といって親戚だという大学生とその友達を連れてきたことがあります。
私の従姉は、
どうせなら、せっかくだからかかっていってみる?
ということになり、その友人の親戚という大学生とその友達は、従姉の催眠術を体験することになりました。
従姉は、さっそく『フィンガースティック』(両手を組んで握り、人差し指を立てる浣腸のポーズのような形から、人差し指を離して、その間をじっとみつめていると、だんだんと人差し指がくっついてきて、やがてピターっとくっついて固まって離れなくなる観念運動の一つ)を試みました。
すると、親戚の大学生の友達2人は、みるみるうちに人差し指がくっついていき、そのまま催眠誘導されて、2~3分後には催眠状態になってしまいました。
しかし、知人の親戚の子は、人差し指がくっついてくることなく
これ、私知ってますよ。観念運動というやつですよね。人間の体のしくみから、だれでも指がくっついてきやすいっていうの、本で読んだことがあります。
従姉は、まずは既に催眠術にかかってしまっている2人の友達の催眠状態を深くしてから、その子と会話をしていました。
たしか従姉の友人の親戚の子は、フルートかなんかをやってて、東京の女子大の理数系学科と言っていた記憶があります。
楽器を趣味でやってて、理系ってめずらしいなと思って、そこは記憶にあるんですが、リオ五輪で、デング熱とか話題になっていた頃の話なので、どこの大学かまでは思い出せません。
私が知っているところと感じた記憶はあるので、たぶん日本女子大・東京女子大・お茶の水女子大・大妻女子大・共立女子大あたりかもしれませんが、従姉も、そういえばそんなことあったねという程度しか覚えていないようです。
従姉とは、「休日はどうしてるの?」とか、「どんな料理が好きなの?」とか、そんな日常のたわいのない話を3分ぐらいしていたと思います。
ふふふ、催眠術関連の本を読んでいて、観念運動なんて言葉を知ってる、頭良さそうな理系のお姉さん。
さすがの従姉もこれは無理と潔く諦めて、世間話はじめたのかな。
どうするんだろう..
と思っていると、従姉がいきなり話を催眠術に戻しました。
聞くところによると、あなたも催眠術をぜい見たいということだから、催眠術にかかりたいとか、逆に催眠術は怪しいと思ってるかどうかは別として、催眠術というものに対しては、興味をもっているんでしょ?
観念運動とかも知っているし、冷静かつ論理的に考えられるし、本当に頭がいいのね。
でも、催眠術って本当は、頭がいい人ほどかかりやすいって知ってた?
うわっ、すっかり白旗あげて休憩で世間話をしてたのかと思ったら、まだ催眠術かけることあきらめてなかったのね・・・ でも成功するかしら。このお姉さん、かなり手ごわそうだし・・・
まあいいわ、興味津々といったところね^^
従姉はなんかペンライトを持ってきて、その子にペンライトを見つめるように言って、
さあこのペンライトをじーっと見つめて~
見つめていると、意識がもうろうとしてきますよ。
論理的で頭が良さそうな人には、これを使うことがあるの。
ごめんなさいね。ちょっとずるいかもしれないけど、あなたにもこれを使わせてもらうわ。
もう自分は催眠術かけられることはないと思い込み、世間話ですっかり油断していたせいか、いきなり話が催眠術に戻され、ペンライトを出されて少し動揺した感じでした。
このペンライトは、国際催眠協会から認定された催眠術師だけが購入できる最近研究されたヒプノライトという特殊なペンライトなのよ。
さあ、このペンライトの光を見ていると、自然とよりいつもより集中力が増してくるような感じがするでしょ。
もっと、しっかりとこのヒプノライドの光を見つめてみて~
脳科学を結集して開発されたペンライトだから、抗おうとしてもどうしても脳が素直に反応しちゃって気持ちよーく催眠状態になっていっちゃうのよ。
しばらくすると、このお姉さんの目がとろんとしてきて、口が少し開いてきて、私でも催眠術にかかりはじめてるなってわかるような表情になっていきました。
海外の論文でも実証済みなんだけど、このヒプノライトの光を見ていると、人間の脳は自然とその脳波が、活発なときのβ波から、リラックスしてまどろんでいる時によくでてくるα波やθ波になってきて、自然と、とってもとっても気持ちよーく催眠状態にはいっていくのよ。
お姉さんは、表情がとろんとしてきてからも必死に抗おうと抵抗していた感じですが、ついにガクッと脱力して、催眠状態になってしまいました。
結局、最終的には他の2人の友達よりも、どっぷり深い催眠状態になっていた感じでした。
※具体的な暗示内容の一言一句までは、さすがに再現できませんが、従姉の記憶とも照合して、だいたいこんな感じで暗示していったようです。
しばらく催眠暗示で少し操られた後、そのお姉さんと友達2人の催眠術は解かれたのですが、最初のフィンガースティックで催眠術にかからなかったお姉さんは、再び催眠術にかけられていました。
従姉は、そのお姉さんを椅子に座らせて、
さあ、もう1回、私の目をじーっとみて
目をそらさないでしっかりみつめて~
といって、しばらく見つめさせてから、さっきみたいにもう1回、指を組んで人差し指を立ててみてといって、フィンガースティックをやり始めました。
催眠術は、1度かかると次からはかかりやすくなるって知ってるよね。
特に1度かけられた相手の催眠術には、ものすごくかかりやすくなるのよ。
ほら、離した人差し指の間を見つめていると、どんどんくっついてくるわよ。
目をそらさないでしっかりみつめて~
すると、今度はさっきと違って、お姉さんの人差し指がウソのようにどんどんとくっついていき、お姉さんは
えっ? なんで?
というような顔をしていましたが、人差し指はくっついてしまい離れなくなってしまいました。
そのお姉さんはそのまま従姉に催眠状態にさせられていました。
さあ、指がくっついたら、もうあなたは催眠術にかかった状態です。
今度は体の力がどんどん抜けていって、とっても気持ちよくなって、より深い催眠状態に入っていきますよ。
お姉さんはすんなり催眠状態にはいっていってましたが、解かれてはまた同じようにかけられるようなことを2~3回繰り返されていました。
繰り返すたびに反応が良くなり、スーッと催眠状態にはいっていってました。
お姉さんは
催眠術ってすごい科学的なんですね。
脳波とか・・・
それに1回かけられてかかっちゃうと、頭では観念運動だってわかってるのに、催眠術にかかっちゃうんですね。
というような感想を言っていました。
ネタばらしといっても、そのお姉さんが催眠術にかかっていなかったとかいうことではなく、ガッツリとかかっていました。
それでは、従姉への質問形式というかたちで解説していきます。
オカルト好きな人とかは、かかりやすい傾向にあるかもしれないけど、非科学的なことを信じない人や理屈っぽい理系女子だから、かかりやすいとか、かかりにくいということはないと思う。
ただ、催眠術のかけ方によってはかけやすくなるということ。
非科学的なことを信じない人や理屈っぽい理系だと、逆に言うと、科学的なことや理屈にあったことは信じるということだから、催眠術も科学的なもので、そのしくみとかを論理的に説明して納得したりすると、信じないから信じるに変わるので、かけやすくなるってこと。
理系女子っていってたし、事前に本とか読んでるみたいだったから、手ごわいと思ったけどね。
だから最初フィンガースティックでかからなかったとき、彼女と会話してたでしょ。
あれは、白旗あげたんじゃなくて、ラポールを形成するためでもあって、少し会話をしながら相手の性格や考え方とかを観察してたのよ。
理屈っぽいし、それなりにプライドもあるようだし、催眠術の勉強も多少なりとも本とか読んでわかってると思ったから、本に載っているようなやり方だと、ネタばれしてるから、かからないかなって思ってね。
あと催眠術かかってなるものかって身構えてたような感じだったから、一旦、世間話をして油断させて不意をつくのも効果的かなって。
そんなわけないでしょ。あれはデタラメだから。
非科学的なことを信じないとか、理屈っぽい人は、特に権威に弱く信じやすいから、国際催眠協会に認定されているとかいうと、権威催眠でかかりやすくなる可能性があるから、そういうデタラメを言ったわけ。
ああ、あれもデタラメね。そんなものがあるわけないじゃない。
あれは、どこでも買えるただの普通の小型ペンライト。
ペンライトなどを見つめさせる凝視法も本とかに載ってると思うんだけど、彼女は本読んでて知ってる可能性があるから、そんじょそこらのペンライト使ってもまた、「このやり方も書いてありましたよ」なんてことになりかねないからね。
そこでヒプノライトとかいうもっともらしい名前のペンで、海外の論文でも発表されたとして権威づけをしたのよ。
もちろん、脳波とかの話も適当よw
貴女だって、理系女子だけど騙されて信じてたでしょ?
理系だって言っても、いろいろ分野があるし、催眠術の場合は、脳生理とか心理に詳しくないとわからないだろうしね。
そのうえ、万一たとえ脳生理とかに詳しかったとしても、催眠術に関連した最新の研究とか、権威ある論文を読みこなしている可能性なんて限りなくゼロに近いしね。
明らかに間違ってること話してたらダメだけど、もっともらしい内容だったら、わからないものよ。ましてや大学生ならなおさら、心理学科とかで催眠術について研究してるとかいうなら話は別かもしれないけどね。
まあ、一度催眠術にかかったら、特に一度かけられた相手の催眠術にはかかりやすくなるからね。
一度かかると、「自分はこの人の催眠術にかかるんだという思い込みができるでしょ。
だから頭では観念運動だってわかってても、潜在意識ではこの人の催眠術にはかかっちゃうという思い込みがあるからだと思う。
それに、2回目のフィンガースティックの前に、彼女の目を見つめたでしょ、
表情からして、すでにその時点で彼女はもう催眠術かかってたからね。
だけど、せっかくだから、そのまま催眠術にかけていくんじゃなく、2回目のフィンガースティックで催眠状態になったというような演出をしたってわけ。
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